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任意後見制度にデメリットはある?知っておきたい注意点と対処法

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任意後見制度にデメリットはある?知っておきたい注意点と対処法

任意後見制度にデメリットはある?知っておきたい注意点と対処法

2025/10/18

任意後見制度では認知機能の低下等で自分の財産が凍結される前に、あらかじめ信用できる人へ管理を委任できます。

 

この記事では、基本的な仕組みデメリット、トラブルの対処法を詳しく解説します。

 

任意後見制度を検討したい方や、注意点が気になる方はぜひご覧ください。

 

任意後見制度の仕組み

認知症や病気が原因で銀行等から認知機能が落ちていると認定されると、犯罪防止や保護の観点から財産が凍結され、口座の引き出しや不動産・株等の売買ができません。

 

任意後見制度は、本人の健康状態が良好な間に任意後見人を選び、財産管理や生活支援等を委任する公的な契約です。

 

つまり、事前に契約を結んでおけば財産を希望する人に希望する内容で管理してもらえるのが大きな特徴です。

 

任意後見の契約書は公正証書化され、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されてから効力を持ちます。

 

引用:任意後見制度とは(手続の流れ、費用)|成年後見はやわかり

 

くわしくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

 

任意後見人とは?任意後見制度の仕組みや任意後見監督人との違いを紹介

 

任意後見制度と法定後見制度の違い

任意後見制度は、認知症や知的・精神障害等の方を保護する「成年後見制度」の一つです。

 

成年後見制度には任意後見以外に「法定後見」もあります。

 

任意後見は、ご本人が後見人や委任内容を検討し、自分の意志で結べるのが特徴です。

 

一方、法定後見はすでに認知機能に問題がある人のために家庭裁判所が成年後見人を選定します。

 

引用:成年後見制度の種類|成年後見はやわかり

 

任意後見制度は、ご自身の意思が反映されるので、自分らしく望む通りに余生を送りたいとお考えの方におすすめです。

任意後見制度の種類

任意後見制度の種類は主に以下の3つです。

 

種類

内容

即効型

認知機能が衰え始めており、契約と同時に実行する

移行型

認知機能は問題ないが生活面での支援や財産管理ができるよう委任契約を結び、その後状況に応じて任意後見契約へ移行する

将来型

現時点で問題はないが、将来的に認知機能が弱まった時のために契約を結ぶ

 

どの種類を選べばいいかは、現時点での本人の認知力や状況によっても異なります。

任意後見制度のメリット

任意後見制度のメリットも確認しておきましょう。

 

  • 健康なうちに自分で契約できる
  • 自分で任意後見人を指名できる
  • 任意後見人の報酬額を自由に設定できる

 

健康なうちに自分で契約できる

任意後見制度は、委任したい本人が自分のために契約を結べるのが、最大の利点です。

 

財産の管理や安心して医療や介護サービスを受けたいなど、具体的な要望を反映して納得した上で契約を結べます。

 

自分で任意後見人を指名できる

認知症や自由に行動できなくなった時に、信じられる人へ大切な財産や自身の世話等を頼みたいと考えるのは当然のことです。

 

任意後見制度では、後見人を自分で選べます。

 

また、任意後見人には家族だけでなく親しい知人や婚姻関係のないパートナー等も指名できるため、新しい家族の形を求める人にもおすすめです。

 

任意後見人に指名すれば他人に権限がない財産管理や行政等の手続きも可能になり、家計を共にする人の生活を守るためにも活用できます。

 

任意後見人の報酬額を自由に設定できる

任意後見を開始した後は、任意後見人に報酬が支払われます。

 

法定後見制度は、後見人への報酬額を家庭裁判所が決めるのに対し、任意後見制度は契約時に任意後見人と話し合って自由に決められます。

 

双方が納得すれば、報酬額を相場より低くしたり無償にしたりできるので、費用を抑えたい時や長期的な支払いが不安な際も安心です。

 

ただし、任意後見の開始後は委任者が亡くなるまで任意後見監督人への報酬が必ずかかります。

任意後見制度のデメリット

任意後見制度のデメリットは、主に以下の8つです。

 

  • 認知機能が下がった後は任意後見契約を結べない
  • 任意後見人と任意後見監督人の報酬が必要
  • 契約内容や任意後見人の変更が難しい
  • 本人が行った契約の取り消しができない
  • 死後事務に関しては対象外
  • 任意後見監督人選任の申立てをするまで開始しない
  • タイミングによっては任意後見人が一方的に辞退できる
  • 任意後見監督人選任後は勝手にやめられない

 

認知機能が下がった後は任意後見契約を結べない

任意後見契約は、本人の認知機能が十分にある状態でしか結べません。

 

認知症等が進行しているなら、法定後見制度しか選べないため注意が必要です。

 

また、認知能力の有無は医師の診断を基に決定し、自己申告で問題ないと言い張っても認められない可能性があります。

 

任意後見制度を検討するなら、認知機能が十分なうちに準備を進めるのがおすすめです。

 

任意後見人と任意後見監督人の報酬が必要

任意後見制度でかかる費用は、主に以下のとおりです。

 

  • 任意後見契約書を公正証書化する費用:11,000円~
  • 任意後見監督人申立ての費用:2,200円~
  • 任意後見人の報酬:0円~50,000円程/月額
  • 任意後見監督人の報酬:5,000円~30,000円/月額

 

公証役場で契約書を公正証書にする費用や、任意後見監督人の申し立てをする費用は一回のみの支払いです。

 

しかし、任意後見の開始後は、任意後見人と任意後見監督人の両方に毎月費用を支払はなければなりません。

 

任意後見人への報酬は契約時に定めた金額で、専門家等に依頼するケースでは月額で30,000円~50,000円が相場です。

 

また、任意後見監督人の報酬は家庭裁判所が決定し、管理が必要な財産の額によって月額5,000円~30,000円の間で設定されます。

 

支払いは長期に渡る可能性もあるため、費用も事前に計算すると良いでしょう。

 

契約内容や任意後見人の変更が難しい

一度締結した契約の内容は、新たに任意後見契約を結んだり、再度公正証書化の手続きをしなければ変更できません。

 

例えば、委任する内容や任意後見人の報酬を見直す際は、手続きを踏んで変更しなければなりません。

 

任意後見契約書に記載がない業務も行えないため、内容に漏れや不備がないよう確認しましょう。

 

本人が行った契約の取り消しができない

任意後見制度では、本人が行った契約を任意後見人が取り消せません。

 

例えば、認知機能が弱まった状態で商品やサービスの契約をしても、任意後見人はキャンセルや返品ができないので、結局は本人の行動に注意を払うしかありません。

 

一方、法定後見制度では法定後見人が本人の結んだ契約を解除する権限を持ちます。

 

死後事務に関しては対象外

任意後見制度は、本人が生きている間の財産管理や生活への支援を行う契約ですが、亡くなった後の事務手続きは対象外です。

 

例えば、葬儀の手配や遺品整理、遺言の執行等は範囲外になります。

 

死後の手続きも委任したいなら、別途死後事務委任契約や遺言執行の委任契約を結びましょう。

任意後見監督人選任の申立てをするまで開始しない

任意後見制度は、自動的に開始されるわけではありません。

 

家庭裁判所で任意後見監督人を選任する申し立てをして、初めて後見業務をスタートできます。

 

もし、本人が任意後見人のサポートが必要な状態でも、任意後見人選任の申立てを行わなければ効力を発揮しないため、定期的に連絡して確認すると安心です。

 

タイミングによっては任意後見人が一方的に辞退できる

任意後見人として指名された人が、後日「やっぱり辞めたい」と言い出せば、任意後見監督人の選出前なら一方的に契約を解除できます。

 

例えば、契約を結んで長期間経つと仕事や家庭等の環境が変わり、任意後見人を引き受けられない可能性もあります。

 

そのため、家族や身近な人を任意後見人に指名した際、関係の悪化や状況の変化で辞退する可能性もあるので、誰に頼むかは慎重に検討しましょう。

 

任意後見監督人選任後は勝手にやめられない

任意後見監督人が選任されて任意後見を開始した後は、基本的に自己都合で任意後見人を辞任できません。

 

なぜなら、任意後見開始後は委託者が損害を被らないよう継続的なサポートが必要だからです。

 

ただし、任意後見人が遠方へ引越したり病気になったり、どうしても続けられない時は、家庭裁判所に理由を報告し認めれば辞任が可能です。

任意後見制度のデメリットの対処法

任意後見制度のトラブルは、以下の対処法により回避できることもあります。

 

  • 契約内容を精査する
  • 確実に任せられる人に任意後見人を頼む
  • 任意後見制度開始後の費用を確保する

 

契約内容を精査する

任意後見契約を締結する際には、内容を詳細に確認し、完全に近い形で公正証書化しましょう。

 

任意後見契約は、契約に含まれないことは委任できず、内容や報酬額の変更にも改めて手続きや費用が必要です。

 

契約書の作成時は任意後見人と十分に話合うだけでなく、プロの目から見て希望が反映されているか、法的に問題ないかを確認依頼すると安心です。

 

確実に任せられる人に任意後見人を頼む

 

任意後見人には、長い目で見て任せられる人を選びましょう。

 

家族や友人にお願いするのも良いですが、絶対に関係が悪くならないとは言い切れず、また自分より先に亡くなる可能性もあります。

 

費用はかかりますが、専門の業者や士業の専門家等に任意後見人を依頼すれば、ビジネス上の重大なトラブルがない限り、上記のデメリットは防げるでしょう。

 

任意後見制度開始後の費用を確保する

任意後見契約締結時の費用は、11,000円の公正証書手数料と必要書類の取り寄せにかかる金額だけです。

 

しかし、任意後見の開始後は、基本的に本人が亡くなるまで任意後見人と任意後見監督人の報酬が発生します。

 

家族にとって長期的な支払いが負担にならないよう、事前に費用の確保も重要です。

 

任意後見制度のデメリットをカバーするために専門家に相談するのもおすすめ

 

任意後見制度はデメリットも存在しますが、ご自身の財産や生活を守るために有効な方法です。

 

制度の仕組みを理解し、事前に注意点や対処法を確認すると安心です。

 

契約書の内容や任意後見人の選定は専門家にアドバイスを求めると、さらに有効に活用できるでしょう

 

キャストグローバルでは、任意後見に関する相談や契約書の作成、任意後見人のご依頼も可能ですので、まずは無料相談からお気軽にご連絡ください。

コラム監修者
岡野 慎平

岡野 慎平

司法書士法人キャストグローバル 広島事務所 代表
株式会社キャストグローバル 代表取締役
司法書士法人キャストグローバル 中四国九州エリア統括

司法書士法人キャストグローバル広島事務所の代表を務め、株式会社キャストグローバル 代表取締役・司法書士法人キャストグローバル 中四国九州エリア統括として、グループ内の知見とネットワークを活かした支援体制の整備とサービス品質の向上に取り組む。司法書士としては相続を中心とした法的手続きを扱い、これまでに相続に関する相談・手続き支援を累計1,000件対応してきた。

北村 寿恵

北村 寿恵

相続コンサルタント

相続コンサルタントとして司法書士法人キャストグローバルと連携し、相続に関するコンサルティング業務を担当。終活セミナーをはじめとした企画・講師経験を活かし、専門的な内容をわかりやすく整理しながら、相談者の不安を「安心」に変える支援を信条としている。また、三原市福祉協議会の講演の講師も担当。これまでに相続・終活に関する個別相談を累計2,000件対応しており、司法書士と連携しながら、手続き完了まで誠実にサポートを行っている。

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