不動産登記の住所変更が2026年4月に義務化!手順や必要書類は?
2025/09/10
引っ越しや結婚等で住所や氏名に変更があった場合に、「自分が所有する不動産の登記内容も変更が必要なのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
結論として、不動産登記で記載した住所や氏名に変更があった場合は「住所等の変更登記の申請」の手続きが必要で、2026年4月以降には義務化されます。
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本記事では、不動産登記の内容に変更があった場合の手続き方法や必要な書類、自分で行う場合にかかる費用等をわかりやすく解説します。
引っ越しが多い方に向けて、かんたんに不動産登記の住所変更ができる方法も紹介するので、ぜひ目を通してみてください。
不動産登記の住所変更が義務化!ルールをわかりやすく紹介

不動産を所有する方は、ご自分の名義になった時点で登記を行っているかと思いますが、住所や氏名に変更があった際は「住所等変更登記」という手続きを行わなければなりません。
これまでは「住所等変更登記」が義務化されていなかったため、引っ越しや結婚等で登記していた内容が変わってもそのままにしていたり、変更が必要だと知らなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
しかし、2021年に不動産登記法が改正され、住所等変更登記が義務化されることになりました。
不動産の住所等変更登記が義務化された背景として、正しく登記や名義・住所変更等が行われないことで所有者不明の土地が増え、土地開発等に支障をきたしているからです。
住所等変更登記の義務化がスタートすると、それ以降に不動産の登記名義人の氏名や名称、住所に変更があった場合、変更から2年以内に登記申請をしなければなりません。
施行日前の住所変更でも2028年3月31日までに手続きが必要
住所等変更登記が義務化するのは2026年4月からですが、それ以前に住所や氏名の変更があった場合でも手続きは行う必要があります。
2026年4月以前の変更に対しては改正法の経過措置として、2028年3月31日までに手続きを行うよう定められています。
たとえば、2020年に引っ越しをしており、登記の住所を変更していない場合は、2028年3月31日までに申請を行わなければなりません。
不動産登記の住所変更を期限までに行わない場合は過料が発生
住所等変更登記の義務化による手続きの期限をまとめると、以下のとおりです。
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上記の期限までに、正当な理由なく住所等変更登記の手続きをしない場合は、以下の段階を踏んだうえで最終的に5万円以下の過料が課せられる可能性があります。

ただし、病気やDV被害者で避難していることがで変更の手続きが期限までにできなかった場合は、「正当な理由」と認められる可能性が高いです。
不動産登記の住所変更を行う方法

不動産の変更登記の申請は、不動産の所在地を管轄する法務局で行います。
申請方法は、以下の3つの中から選べます。
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どの方法でも大まかな手順や必要な書類は共通するので、3つのステップに分けて解説します。
1.必要な書類を用意する
まずは不動産の変更登記の申請に必要な書類を用意します。
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登録申請書は、法務局のホームページからダウンロードできます。
ダウンロードした登録申請書にパソコン等で内容を入力するか、A4の用紙に片面印刷して黒のボールペンで記載します。
【引っ越しによる住所変更時の登記申請書の記載例】

引用:登記されている住所・氏名に変更があった方へ
(住所変更登記・氏名変更登記の申請手続のご案内)-法務局
登記の目的の欄の番号は、登記事項証明書の順位番号の項目にある数字を記載しましょう。

引用:登記されている住所・氏名に変更があった方へ
(住所変更登記・氏名変更登記の申請手続のご案内)-法務局
また、原因の項目の日付は申請書を作成した日ではなく、住民票に記載されている住所移転の日を記します。
申請人の項目に住民票コードを記載するかは任意ですが、ここで記載しておくと添付書類として必要な住民票の写しの提出が不要となるので、分かる方は入れておくのがおすすめです。
住民票コードを記載しない場合は、所有権登記名義人の住民票の写しを市民センター等から取得して添付します。
2.登記申請書と登録免許税分の収入印紙を提出する
登記申請書と添付書類が用意できたら、手続きに必要な登録免許税分の収入印紙を法務局や郵便局、コンビニ等で購入します。
収入印紙は別紙に貼り付け、登録申請書とあわせてホチキスでとめて、申請者と収入印紙貼付台紙の間に押印しましょう。

引用:登記されている住所・氏名に変更があった方へ
(住所変更登記・氏名変更登記の申請手続のご案内)-法務局
住所変更の申請書類が揃ったら、法務局に提出します。
不動産の所在地を管轄する法務局の窓口に提出するか、オンラインでの申請、または返信用封筒と郵便切手を同封して郵送でも可能です。
オンライン申請を行い、郵送で提出すべき添付書類がある場合は申請受付の翌日から2日以内(休日は除く)に法務局に到着しなければならないため注意しましょう。
3.登記完了書類を受領する
住所変更時の申請が受理されると、登記完了証が郵送等で届きます。
オンライン申請の場合は、申請用総合ソフトに通知があるので、登記完了証をダウンロードして印刷しましょう。
引っ越しが多い人は「スマート変更登記」の利用がおすすめ
転勤等で引っ越しが多いなら、「その都度住所変更の申請を行うのは面倒」と感じる方も多いのではないでしょうか。
住所変更登記の義務化に伴い、法務省では2025年4月21日から「スマート変更登記」の受付を始めました。
「スマート変更登記」は検索用情報の申出を行うことで、法務局が住基ネット等で住所等の変更を知った時に自動的に手続きをしてもらえます。
スマート変更登記のための検索用情報の申出は、法務局のホームページから受け付けています。
不動産登記の住所変更の費用

住所変更登記に必要な費用は、主に以下のとおりです。
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登録免許税は物件単位ですが、例えば家と土地が同じ名義だった場合はそれぞれ1物件となり、合計2,000円が登録免許税となります。
また、登記申請書に住民票コードを記載する等、添付書類が不要な場合は手数料もかかりません。
自分で申請すれば上記の費用のみでコストを抑えられますが、もし何度も転居していて未申請だった場合等手続きが複雑になる可能性があれば、専門家に相談すると安心です。
不動産登記の住所変更の注意点

不動産登記の住所変更を行う際に、注意すべき点も確認しておきましょう。
特に、これまで引っ越しをしても変更の届を出していなかったり、相続が関係したりする場合は注意が必要です。
過去に転居が多く住所変更をしていない場合は必要書類が増える
これまで不動産の住所変更登記は義務化されていなかったため、引っ越しをしてもそのままにしていた方もいらっしゃるかもしれません。
不動産登記を行った時から現在のお住いの住所まで、引っ越しの回数が1回なら2028年3月31日までに手順を踏んで手続きすれば問題ありません。
しかし、何度か転居を繰り返している場合は現在の住所に移るまでの経緯を証明する必要があるため、住民票の写しだけでなく戸籍の附票の写し等を添付しなければなりません。
戸籍の附票の写しは本籍地の市区町村にしか請求できないので、書類の収集に時間がかかる可能性があり、早めの準備が必要です。
不動産登記の住所変更が必要なのは引っ越しだけではない
不動産登記の住所変更は、引っ越しでお住いが変わった時はもちろんですが、以下の場合も必要になります。
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住んでいる場所は同じでも、市町村で建物に新しく番号を付ける「住宅表示の実施」や土地の番号を変える「地番の変更」が行われた場合は変更の手続きが必要です。
また、お住いの市町村の名称が合併等により変更になった場合も住所変更をしなければなりません。
不動産登記の住所変更をしないと不動産の売買等ができない
ご自分が所有する不動産の売却や名義変更を行う際は、登記された内容が名義人住所と同じでなければ書類が不備となり手続きが進みません。
不動産売買契約や名義変更等を行う予定があるなら、住所変更の申請も確実に済ませておきましょう。
不動産登記の住所変更をしないと融資の担保にならない
もし、所有する不動産を担保に金融機関がから融資を受けたいなら、登記情報が正確か確認されるため、住所変更が行われていないと認められない可能性があります。
住宅ローンや事業資金の借り入れを検討中の方は、不動産登記の住所変更も事前に行っておくことをおすすめします。
所有者が亡くなって時間が経っていると手続きが複雑化する
住所等変更登記の義務化により、これまで住所変更が行われなかった不動産も2028年3月31日までに申請を行わなければいけません。
ただし、不動産の所有者がすでに亡くなっており、住所変更が行われないまま長期間が経過している場合は、書類の収集や手続きが複雑になる可能性があります。
また、不動産の名義変更や相続登記もあわせて行わなければならない場合は、相続人全員の同意や印鑑証明書等が必要となり時間と労力がかかるため、早めに対策をしておくのがおすすめです。
不動産登記の住所変更が複雑になる場合は専門家に相談するのがおすすめ

不動産登記の住所変更は、2026年4月1日に義務化されますが、それ以前に住所変更があった場合も2028年3月31日までに申請しなければなりません。
手続きは法務局に登記申請書を提出して行えますが、オンライン申請やスマート変更登記も活用すれば便利になるのでおすすめです。
しかし、住所等変更登記の手続きはケースによっては複雑になる可能性があるので、転居の回数が多い場合や相続が関係する際は専門家に相談しながら進めると安心です。
キャストグローバルでは、不動産登記や相続登記に関する事例も多く扱っており、無料相談も受け付けていますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

岡野 慎平
司法書士法人キャストグローバル 広島事務所 代表
株式会社キャストグローバル 代表取締役
司法書士法人キャストグローバル 中四国九州エリア統括
司法書士法人キャストグローバル広島事務所の代表を務め、株式会社キャストグローバル 代表取締役・司法書士法人キャストグローバル 中四国九州エリア統括として、グループ内の知見とネットワークを活かした支援体制の整備とサービス品質の向上に取り組む。司法書士としては相続を中心とした法的手続きを扱い、これまでに相続に関する相談・手続き支援を累計1,000件対応してきた。

北村 寿恵
相続コンサルタント
相続コンサルタントとして司法書士法人キャストグローバルと連携し、相続に関するコンサルティング業務を担当。終活セミナーをはじめとした企画・講師経験を活かし、専門的な内容をわかりやすく整理しながら、相談者の不安を「安心」に変える支援を信条としている。また、三原市福祉協議会の講演の講師も担当。これまでに相続・終活に関する個別相談を累計2,000件対応しており、司法書士と連携しながら、手続き完了まで誠実にサポートを行っている。
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